国体選手強化事業 実施報告【競技力強化特別講習 第三回】 (競技委員会)

日時   3月17、18日
場所   17日:川崎市クライミングジムパンプ2、18日:城ヶ崎シーサイドサンセットエリア
講師   飯山健治
参加者  選手4名 指導者2
報告者  石原(17日)、矢花(18日)

計画では、17、18日の両日とも、伊豆城ヶ崎海岸のシーサイドエリアであった。自然の岩場でのクライミング経験の少ない最近の選手に岩場でオンサイト経験を積んでもらい、対応能力の底上げをもくろんでいたからだ。しかし、前日の天気予報では土曜日は確実に雨ということだったので、急遽、川崎のパンプ2で行うことになった。

二日目は、天気予報が回復傾向を示していたため、城ヶ崎に移動し、計画通りにシーサイドで実施した。しかし、天候は回復せず、小雨が降るなかでの講習となってしまった。

17日 パンプ2

パンプ2は、首都圏のジムの中でもその規模とスタッフの充実度では抜群のジムで、ルートのクオリティも高い。実際、当日は山口の少年女子チームや東京都のジュニアチーム、少年女子チームも練習を行っていた。

特にリード壁はスケールが大きく、傾斜も長さも国内トップクラスである。また、商用施設のため、ルートのクオリティが維持されていて、内容の濃いをリードクライミングができる。山梨にはリードに関して、パンプ2に匹敵するような環境がないことは首都圏の選手との大きなハンディである。
 

飯山講師から、全てオンサイトでのトライを求められた選手たちは、果敢にルートに挑んでいたが、選手は全員、今回が初めてのパンプ2ということで、壁の形状、ホールド種類、セッターの癖などに関しての蓄積がなく、ある面では県内で行うコンペよりも、オンサイト能力を試される状況だった。

力が足りなかったのか、上のグレードに果敢に挑戦した結果だったのか、判断はつきかねるが、ことごくオンサイトに失敗し、戦績としては芳しくない結果となってしまった。


しかし、他県の選手から密かに受けた影響やこのような環境でのクライミング経験をつむことは無駄ではない。選手には首都圏のジムでの出稽古の機会を増やしてあげたいと思う。

実際、山口のチームは春休み利用して、首都圏で合宿をして、ジムで登っているそうだ。国内大会のセッター の多くも首都圏にいて、各ジムでルート設定をしていることから、セーターのルートセットの癖を経験するという意味でも、非常に有効な合宿との感想をもった。

費用面でなんらかの都合がつくなら、山梨チームでもおこなって行きたい。

18日 城ヶ崎

時半に伊東市のセブンイレブン集合し、八幡野港の駐車場へ移動する
天気予報は曇りであったが、パラパラと小雨が降ってきた。シーサイドへ懸垂しようとしたところ、シーサイドを諦めて帰ってきた人が・・・無情にも「タイトボーイ(10d)以外は登れない」との事

講習会会場を昨日に引き続きジムで行う事も検討したが、ダメ元で登れる岩場を探す事になり、ファミリーエリアを偵察に行ったところ、ファミリーエリアでは吉田和正氏の講習会が行われている場所以外は濡れていて登れそうも無いので、再度検討する

ダメ元で他のエリアを探すため歩き出してみたが、「シーサイドはタイトボーイ以外はダメ」との情報をもらったが、裏を返せばタイトボーイなら登れるという事?というポジティブな発想でシーサイドへ懸垂下降を始める。

降り立って見るとやはり風に吹かれてとその隣以外は「びしょ濡れ」でしたが、登れるラインにトップロープを張り(濡れていてリードは危険なため)順番にトライする事に。

昨日の疲れが残っている選手もいたが、飯山さんのロープワーク講習会や、なんとシーサイドは15年振りという石原さんの昔話も聞け、選手は意外と有意義な2日めであったと思いました。


翌日は仕事が休みの矢花と遠藤で日蓮崎のクラック・もずがねのクラックを日が暮れるまで登り、2日目からの参加組も充実した講習になったと思う。

今回私は2日目からの参加であったが、選手の参加者がやや少ないのが残念であった。

飯山さんも言っていたが、あらゆる事に対応できる柔軟性や適応力を身につける事は、遠回りではあるが本当の強さに繋がっていくと思いました。