山岳連盟が初の一般向け講習…背景は

本年度の山梨県山岳連盟の新しい取り組みに関して、読売オンラインの記事になりました。

以下引用(http://www.yomiuri.co.jp/local/yamanashi/news/20140518-OYTNT50231.html

  夏山シーズンを控え、県内25の山岳会でつくる県山岳連盟は今年から、登山の初心者やこれから登山を始めたい人を対象に、会員が登山技術を教える講習会を行うことを決めた。

 これまで、連盟の講習会は会員のスキル向上などを目的とした内部の研修が中心で、一般向けに門戸を開くのは初めて。相次ぐ山岳遭難を未然に防ぐことに加え、減少が止まらない山岳会員数を増やすことも大きな目的だ。

 世界文化遺産の富士山を始め、北岳、間ノ岳と日本でトップ3の高峰がそびえる県内。今年は、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)のエコパークに南アルプスが登録される見通しにもなっており、昨今の登山ブームを追い風に、登山者増加を見込む関係者は多い。

 一方で、県内では山岳遭難も増加。県警地域課によると、県内の昨年1年間の遭難は113件となり、1965年の統計開始から過去最多だった

 山岳会は、こうした山岳遭難の際に出動する県警各署の山岳救助隊の指導役や隊員としての役割を担っている。

 また、高山帯の希少な動植物の生息調査や保護活動にも取り組んだり、国体などの山岳競技運営も行ったりするが、昨今では、会員の数はピーク時から3割以上も少ない約700人にまで減少。高齢化も進んでおり、古屋寿隆会長は「公益性の高い活動だが、残念ながらこのままでは先細りになる」と危機感を示す

 そこで、昨今の登山ブームを若手の会員増加につなげようと、今回、講習会の実施を決めた。

6~8月に計8回、県内の山々や小瀬スポーツ公園のクライミング場などを会場に、ロープ技術や沢登りの技術、高山植物の生息地などの知識を教える。

 古屋会長は「正しい知識の普及で防げる事故もある。登山ブームで講習会のニーズも高いはず。これをきっかけに、山岳会を知ってもらいたい」と話している。講習会の申込などはホームページ(http://www.yamanashi‐gakuren.jp/)を参照。


投稿日:2014-05-19