谷川岳東尾

2016/3/5

ルート:谷川岳東尾根

参加者:佐久間、室野(記)

計画

 冬山合宿の際に蝶ヶ岳から予定を変更する際に候補に挙がったのが谷川岳で、それから谷川岳が頭から離れなくなった。合宿の時は無難に天神尾根の往復を予定していたが、昨年の阿弥陀北陵と今年の冬合宿となる八ヶ岳裏同心ルンゼを経験しておよそ冬季バリエーションに自信がついてきたことで目標を谷川岳東尾根と決めた。

 うっかりとしていたのが谷川岳は条例があることだ。知ってはいたが完全に頭から抜けていた。2月の例会の際に榑林さんに指摘され急いで調べてみると事前に登山計画書の提出が必要とのこと。危険地帯(バリエーションルート)を登山する場合には、登山をする10日前までに提出が必要とのこと、やばい、10日前が迫っている。しかしよくよく調べてみると山岳会に所属している者は会長の承認を得られていれば良いとのことだ。船久保会長のご協力のおかげでなんとか当日までに書類をそろえることができた。

★当日

 今回は前夜夜23:00富士吉田発で出発した。03:30頃に天神平スキー場ロープウェイ乗り場駐車場到着。朝4:30あたりに出発する予定だったが真っ暗な中出発するのも何となく不安があっただけに6:00発とした。



 ロープウェイ乗り場を歩いてすぐのところに登山指導センターがあり、そこで登山計画書を提出しいよいよ入山。この週は火曜日と水曜日に降雪があったようでトレースがあるかどうかと雪崩が心配だ。ところがいざ入ってみたらしっかりとトレースがあり助かった。この日は素晴らしい快晴で気持ちいい一日だ。しかもトレースもばっちりとなるとこれで登頂できなかったとなれば言い訳のしようがない。まずはシンセンのコルという場所まで通常の雪山歩きとなる。ただ、谷歩きとなるためなかなか気持ち悪い。さらさらと雪がながれていく音が聞こえながら歩いていく。途中ドーンという音が聞こえ自分の上部の谷から小さな雪崩がやってきた。既にある程度登っていたため大きな雪崩にならないことは分かっていて雪崩の様子を撮影した。(機会があるときにお見せします)。



 シンセンのコルまで登るといよいよ雪稜登攀となる。雪稜というよりは岩稜となっておりアックスを使うか手を使った方が登りやすいのか悩むくらい雪はついていない。でもさすがは谷川岳。ロープを出さないとさすがにひやひやするシチュエーションだ。これで「初級」なんだとぼやきたくなる。はっきり言って今回の天候としっかりしたトレースがなかったら厳しかったと思う。天候が悪く視界もままならない状態で順調に進んでいけたのかと思うと疑問だ。

それでも何とか山頂のオキの耳までたどり着いた。到着時刻は13:00だ。オキノ耳はロープウェイから上がってきた人がたくさんいてにぎわっていた。僕たちがとんでもない場所から上がってきたことに驚き、また拍手をしてくれた。少し誇らしげだ。



 帰りは西黒尾根という尾根から帰ったが、これがまた大変だった。それほど難所はないのだがとにかく長い!うんざりするような長さを下り、駐車場に到着したのが16:00。山頂の喜びが吹っ飛んでしまうくらい帰りに疲労した。