初級登山教室 報告 瑞牆山

指導委員長 上原昭則

学習会 8月 2日  7.時~9時半 甲府総合市民会館

登山  8月17日  瑞牆山

 山梨岳連として、初めて登山教室を開いた。これまでは各会の会員を対象にした講習会は行ってきたが、一般登山者を対象にした事はなかった。古屋会長の安全登山の普及を実施してはどうか、との意向に基づいて何が出来るか、どうなるのか、を試験的に行った。

 初めて山へ行くのに、いろいろ不安を持つ人を対象にした。その為に、机上学習を行いそれを実地で検証する、という形を採った。募集は、岳連ホームページとエルク(ショップ)でのチラシで募ったが7名の参加があった。結果的に指導員2―3人で細かく指導できるのは、ちょうどこの位が良かったようだ。

 学習会では、登山の基本となる知識を講義する。登山方法なんか体系的に整理してなかったので、なにをどこまで話したらいいのか。私自身にとっても、知識の再構築として有意義な勉強になった。計画書の必要性から、簡単なセルフレスキューまで必要最低限の話は出来たのではないだろうか。チャレンジ登山の学習会と一緒に行ったので、対象者が50名ほどになったが、しっかり聞いてくれる人が多くいたようだ。
 


 参加者は帯野(38)深沢(63)畠山(71)堀内(72)萩原(65)の男性と保坂(30)小野(25)の女性の7名。講師として古屋会長、辻副理事長、上原指導委員長の3名で行った。

 6時韮崎総合運動場に集合。分乗して瑞牆山荘へ。靴のひもの締め方から実践登山を始める。必要な荷物は、こんなものですよ、などと話すが結構荷物の多い人もいる。足りないよりはいいので、すべて背負って行ってもらう。(今回の経験で次に考えてもらえばよしとする) 体力不安の最高齢堀内さん、初登山の畠山さん、小野さんを前にして出発。最初はゆっくり歩いて調子をみますよ、と40分かけて里宮へ。一汗かいたところで、水分の取り方などを話しながらみんなの様子を見るが問題はなさそう。


 富士見平では読図を行うが、時計を使った方位の見方に関心を買う。畠山さんは事前学習をしっかり聞いていたのか、地図上にしっかりポイントを入れて持ってきている。天鳥川では、ここで水量が多くて渡るのが大変そうだったら引き返すのが初級クラスの安全登山です、と一言。鎖場ハシゴなどの注意、ごろごろした登山道を手も使っての登り等歩き方のいろいろがこのコース名は含まれており、ちょっときついルートではあるが学習にはちょうどいいのではないかと思う。

 「あとちょっと、あとちょっと」の掛け声に12時前に頂上到着。少々時間はかかったが悪路の連続を考えればそんなものだろう。50人ほどの登山者がおり、相変わらず人気の山だ。生憎ガスっていて見晴らしがなくて残念だ。景色を見たい人はまた来ようね、などと話しながら下山。



 事故は下りに起きやすいので気を引き締めて、と言いながらゆっくり無理せず足場の悪い道を下る。天鳥川で簡易ハーネスやザイルの使い方などのデモンストレーションを行う。どこまで必要性があるかはわからないが、こういうやり方がある事を知っておくのもいいのではないかと思う。

 16時駐車場へ到着。だいぶ時間はかかったが、全員無事に帰着できた。各自一言ずつ感想を言ってもらったが、とりあえずは満足してもらったようだ。少々気疲れはしたがイベントとしては良かったのではないだろうか。